20代なら諦めるのはまだまだ早い
子供部屋おじさん、という言葉がある。自分も気がつけばその一員になっていたけれど、こんなふうに生活が変わるなんて、当時は思ってもみなかった話。
大学を卒業してすぐに就職したのは、教育関連サービス会社の営業職だった。人と話すのは嫌いじゃなかったし、そこそこ上手くやっていけるだろうと思っていた。
でも、仕事ってそんなに甘くないものだった。
日々、取引先に頭を下げて、自分の気持ちを押し殺して話を合わせる日常。
なんとなく仕事に身が入らず、あれ?と思っているうちに、自分が社会の役に立ってる感覚すら失われていた。
無理して頑張ろうとするほど空回りしていくのが分かるのに、どうしようもなくて、いつの間にか心も体も限界に。
で、結局2年も経たない頃にあっさり辞めてしまった。
子供部屋おじさんまっしぐら期
退職後、行き場もなく実家に戻って、気づいたらもう3年も経っていた。
親のスネを全力でかじりながら、日がな一日、アニメやアイドルの動画を見て過ごす日々。
小学校の文集の将来の自分へのメッセージを見返して「スマン。キレイな奥さんもいないし、可愛い子供もいないんだ。」と苦笑しながらも、どうにもやる気が出ない日々。
いざ就活をしようと思っても、そもそも自分が何をしたいかさえ分からなかった。
それでも「20代 ニート 仕事」なんて検索して、たまたま見つけたのがとある就職支援サービス。
無料という理由だけで、気まぐれでオンラインカウンセリングに申し込んでみた。
本当にただの気まぐれだったので冷やかし半分。いざとなればいつものようにバックレる心持ちだ。
「働きたいけど資格とかないし、何からはじめたらいいですか?」
はじめの1歩はこれだけでOK。
オンラインで話したアドバイザーはゴリ押しもなく、親身になって話を聞いてくれて、自分が思ってもいなかった強みや、ニート期間をどうやって乗り切ればいいか、色々と具体的に教えてくれた。
サポートしてもらってから、トントン拍子で3社ほど面接に進むことができて、1ヶ月も経たないうちにITエンジニアとして内定をもらった。
初めは心配だったけれど、やってみると意外に向いているし、仕事にのめり込むことで、少しずつやりがいも出てきた。
自分が社会にとって必要な存在かもしれないと思えるようになったのは、人生で初めてかもしれない。
ふと、「こんな技術を身につけたい」と思ったり、「こんなキャリアを目指してみよう」と考えることが増えた自分がいる。
ちなみに、やりたいことがない場合はIT系はけっこうおすすめ。
- 平均年収が高い
- フルリモートOKの会社が多い
- 会社を選べば未経験でも入りこめる
- 売り手市場。1社目ダメでも次の転職余裕
まず、リモートOKで出社の義務がない。というだけで革命的に働くのがラク。
稀にプロジェクトが炎上して連日深夜までコードを書いてるときは、さすがにやってられない気持ちになるが、びっくりするほど残業代はもらえた。
プログラミングについても、最近は各種AIによるサポートが優秀すぎて、雰囲気で意外とコーディングできるので、今こそ未経験者が飛び込みやすいタイミングだと思う。
※「まずはプログラミングスクールに入って勉強してから〜」というルートもあるが、
結局、実務レベルでは未経験者と大して変わらないので、未経験OKの会社を探して現場で力つけるのが圧倒的に早いと思う。
とにもかくにも、最悪の子供部屋おじさんルートからは免れることができたのがここ2〜3年のダイジェスト。
気まぐれでもなんでも、行動することでしか結果は変わらない事を理解したという話。
就職する気がある人、1歩でも前に進みたいひとは、すべからく相談だけしてみてほしい。