続けるべき?転職すべき?
保育士として働く中で、「辞めたい」「転職したい」と感じることは珍しくありません。
業務の過重、職場の人間関係、待遇への不満、あるいはキャリアの先行きに不安を覚える方も多いでしょう。
この記事では、「辞めるべきかどうか?」「どう次のステップを進むべきか?」方向けに、前向きな転職やキャリア選択のヒントをお届けします。
やめたい理由を整理する
まず、辞めたい理由を明確にすることが重要です。
自分の状況や本音と向き合い、「どのような改善が必要か」を理解することで、今後の選択がスムーズになります。
保育士の主な悩みには以下のようなものが多いと言われています。
- 仕事量と残業の多さ:保育士は子どもたちの世話以外にも行事の準備や書類作成などの持ち帰り仕事が多く、プライベートの時間が取れないことに悩む方が多いです。
- 人間関係のストレス:保育士間の人間関係や、保護者とのコミュニケーションの難しさに精神的負担を感じる方もいます。特に、仕事量や役割分担が公平でない場合、不満が溜まりやすくなります。
- 待遇・将来の不安:給料が他職種と比べて低いと感じたり、長期的に保育士としてのキャリアに限界を感じたりするケースも見られます。
これらの悩みを整理することで、「本当に辞めたいのか」「環境を変えれば改善するか」が見えてくるはずです。
やめたあとどうするかを考える
転職に踏み切る際は、生活費の確保やキャリア形成の準備を考えましょう。
急いで辞めてしまうと、精神的な負担は減るものの、次の仕事が決まるまでの期間が不安になることもあります。
- 転職活動の準備:転職先を慎重に探すために、専門の転職サイトやエージェントを活用すると安心です。
特に、保育士専用のエージェントでは、園の評判や労働環境を事前に教えてくれる場合もあり、転職を成功させやすくなります。 - スキルアップの検討:保育士の経験は、福祉系や接客、介護など他職種にも活かしやすいといえます。
資格取得やスキルアップを行うことで、より幅広い選択肢を持つことができるでしょう。
別の職場で保育士を続ける
保育士として働き続けたいけれど、職場の負担が重すぎて限界を感じるという方には、別の保育施設に転職することで働きやすさが大きく改善されるケースが多くあります。
保育園ごとに特徴があり、ICTの導入度や方針、施設の規模によって仕事の進めやすさが大きく変わります。
ここでは、負担が比較的少ないとされる保育施設をいくつかご紹介します。
ICT導入済みの保育園
ICT(情報通信技術)が導入されている保育園では、業務がデジタル化されているため、書類作成の負担が大幅に軽減されます。
特に、連絡帳や日誌がタブレットやPCで管理されることで、手書きで行っていた作業が省力化され、持ち帰り仕事が減るためプライベートな時間を確保しやすくなります。
企業主導型保育園
企業主導型保育園は、企業が運営している保育園で、従業員の子どもだけでなく一般の子どもも受け入れています。
規模が小さく、クラスの人数も少なめであることが多いため、ひとりひとりの子どもにじっくりと関われます。また、給与面や福利厚生も手厚いケースが多く、安定した環境で働きたい方に人気です。
院内保育・病児保育の施設
病院内での保育や病児保育専門の施設では、保護者が医療従事者であるため、保育の専門性が理解されやすく、協力的な関係を築きやすい環境です。
小規模な施設が多く、保育士の数に対して子どもの数が少ないため、ゆったりと働けるのが特徴です。
派遣保育士
派遣保育士として働くことで、正規職員よりもライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能になります。
決まった時間で退勤できることや、クラス担任を持たないためプレッシャーが少なくなる点で、無理なく働き続けられると人気です。
保育の現場に関わり続けたいが、負担を減らしたい方におすすめです。
現場のリアルはエージェントで情報収集すべし
保育士の転職でなるべく失敗の可能性を減らすなら、エージェントでの情報収集がおすすめです。
転職サイトにのっていない、現場レベルの内情も聞くことができるので、失敗の可能性を減らせます。
- 情報収集のみでもOK
- お住まい地域の職場のリアルな情報がわかる
- 条件にあう職場がカンタンに探せる
保育士を辞めて別の業界に行く
保育士経験を活かしつつ、まったく異なる業界に挑戦したい場合、異業種への転職も検討してみましょう。
保育士は対人スキル、コミュニケーション力、問題解決力を身につけているため、転職先での強みとなり得ます。特に以下の職種が人気です。
介護業界
高齢者や障がい者の介護は、保育士の対人スキルが活かせる代表的な分野です。
保育で培った「相手に寄り添う力」や「ニーズを理解する力」は、介護においても重宝されます。また、介護業界も慢性的な人手不足のため、比較的転職しやすい職種と言えます。
カスタマーサポートや接客業
保育士が保護者対応で培ったコミュニケーションスキルは、カスタマーサポート職や接客業で活かせます。
特に子どもや保護者を安心させるための話し方や姿勢は、顧客と直接接する仕事でも有用です。飲食や小売業では、保育士としての経験が役立つ場面も多くあります。
事務職や一般企業
保育士は業務における細やかさや対人調整力に長けているため、一般企業の事務職や総務職にも向いています。
特に、事務職は保育士の「縁の下の力持ち」的な特性が活かせる職種です。未経験から始められるケースも多く、転職先として人気です。
IT・デジタル業界のサポート職
保育士の中にはITやリモートワーク環境での仕事を目指す方も増えています。
コミュニケーション能力や自律的な業務管理能力は、プロジェクトサポートやカスタマーサポートなどのIT業界で重宝されるスキルです。
また、スキルアップのためにPC操作やデジタルスキルを学ぶのも良い準備になるでしょう。